業種を問わず、集客や顧客とのコミュニケーションにおいて大きな効果を発揮するLINE公式アカウント。
「メッセージ機能やクーポン機能など、LINE公式アカウントの基本的な機能や使い方は分かったけど具体的にどうやって活用していこう・・」
「どんな効果があるのかわかればもっと具体的な活用に繋げられるのに・・」
この記事ではそのような悩みをお持ちの方向けに、業種に絞って実際のLINE公式アカウント活用事例を紹介していきます!
今回は「金融・保険・人材教育業」での活用事例を5選紹介します!
2つの課題をまとめて解決!ダイナースクラブのLINE活用事例
「ダイナースクラブ」はカード会員へのグルメサービスに力を入れている、日本で最も古いカードブランドです。
2017年に同クラブが始めたサービス「ダイナースクラブ ごひいき予約」は、飲食店で当日キャンセルが発生した際、その空席をダイナースクラブで買い取り、カード会員に直接販売するというものです。
飲食店の当日キャンセルはもはや社会問題化しているといっても過言ではなく、特に普段から予約の取りづらい人気店ともなれば直前のキャンセルは直接的な打撃に繋がりかねません。また飲食店を利用したいユーザーにとってみても、当日でも入れるのであればぜひと思ってはいてもその情報をピンポイントで手に入れるのは難しいものがあります。それらの課題を一気に解決するため、ダイナースクラブではLINE公式アカウントを活用し「ごひいき予約」のサービスを開始しました。
具体的には、飲食店がキャンセル情報登録ページに当日キャンセルの情報を入力すると、その情報が同時にダイナースクラブのLINE公式アカウントを通じて友達登録済みのユーザーに配信され、そのメッセージからユーザーが実際に予約を申し込むことができるというもの。会計も予約時に同時にカード決済にて済ませてしまうため、再度のキャンセルにはなりにくくユーザーも中々予約の取れない店に当日予約で入れるチャンスができるという、お店とユーザーにとって双方メリットが大きいサービスです。
メルマガや他SNSでのお知らせではどうしてもタイムラグが生じてしまい、当日キャンセルの穴埋めには対応が難しいところを、LINEならではの即時性と開封率の高さが鍵となり「ごひいき予約」のサービスは好評だそうです。早いときにはメッセージ配信から3分で空席が埋まってしまうことも珍しくなく、現在では1日平均5件の当日キャンセル分が平均15分ほどで埋まってしまうようです。
LINE公式アカウントを活用したこの画期的なサービスは、ダイナースクラブの競合他社との差別化にも大きな影響を与えており、今後更なるサービスのブラッシュアップと合わせてカードの新規会員獲得にも繋げていく方針です。
社会問題の解決にもつながる革新的なサービスの担い手としてLINE公式アカウントが活用されている特筆すべき事例のひとつです。
参考記事;LINE公式サイト ダイナースクラブのライン活用事例
サービス登録数が4倍に!京葉銀行のLINE活用事例
千葉県内で様々な商品やサービスを提供する「京葉銀行」では、新人行員のアイデアから若年層向けの広告媒体としてLINE公式アカウントの運用を開始しました。
友達集めは卓上POPによる告知がメインで、全ての支店の窓口にPOPを設置。友達追加時のプレゼントとして各種ギフト券やモバイル機器で使用できるタッチペンなどを用意したところ、1度のキャンペーンで2000人ほどの友達を獲得することに成功しました。
主に活用している機能は「キーワード応答メッセージ機能」で、オリジナルキャラクターがユーザーから送信されたメッセージに対し自動で応答してくれるシステムを用意しました。こちらから一方的にメッセージを配信するだけでなく、お客様が知りたい情報を瞬時に自動応答で配信することができるため、相互コミュニケーションの充実に繋がりブロック率の低下に大きな成果を発揮しています。
同行が提供している「どこでもサインイン」は、スマホからいつでも自分の口座残高を参照できるサービスなのですが、従来は1日13人程度の登録者しかいなかったのに対し、LINE公式アカウントでサービスの告知を行ったところ登録者数が約4倍に増えました。
また同行が行なっている資産運用などのセミナーなどの参加者も、LINE公式アカウントで参加者募集の告知をしたところ、定員20名のセミナーに倍の40名近い応募がありました。普通であれば営業スタッフが直接お客様にお声掛けしたりするなど手間がかかるものですが、LINE公式アカウントとホームページからの告知だけでそれだけの数が集まったとのことで、非常に高い費用対効果が発揮されています。
当初は若年層をターゲットにしたLINE公式アカウントの活用でしたが、実際にアンケート調査などを行なってみると40代・50代のお客様の登録も多く、一般的にデジタル化に抵抗がある人の多い高齢者層も含め幅広い年齢層に受け入れられているのもLINE公式アカウントならではと言えるでしょう。
友達数は3万人!日本最大級の語学教室のLINE活用事例
全国の10の教室と、オンラインによる韓国語レッスンのサービスを提供する株式会社K Village Tokyo(以下、ケービレッジ)は、リーズナブルな料金システムと、韓国への留学サポートなどが好評でで、日本最大の在籍生徒数を誇る韓国語語学教室です。
ケービレッジのwebサイトは、特に音楽やドラマなどの文化から韓国語に興味を持った「ライト層」が関心を示すようなコンテンツをブログで配信し、月間PVは100万PVを超えています。しかし閲覧者は右肩上がりで増加していく一方で、webサイト経由の体験レッスン等の申し込み(=コンバージョン)は伸び悩んでいました。その課題を解決するべく、よりユーザーとの接点を増やし、かつ電話をメインで行なっていたお客様対応の効率化も合わせて推し進めるため、LINE公式アカウントの運用を開始。
リッチメニュー機能やカードタイプのメッセージ配信機能などを活用し、友達登録してくれたお客様が体験レッスンに申し込みやすくなるよう工夫してアカウントを設計。また友達集めに関しても、自社webサイトに「友達追加ボタン」を設置したり、他SNSとの連動、毎日1〜2回LINEタイムラインに韓国情報メディアの記事を投稿するなど、既存のお客様以外にも広くアカウントを告知し取り組んでいます。
それらの取り組みの成果があって、2021年6月現在で約30000人もの友達を獲得し、毎月右肩上がりに増え続けています。
webサイトでのブログ記事の投稿はあくまでユーザーが検索して初めて閲覧される情報ですが、LINEのメッセージ配信ともなればプッシュ通知でユーザーの開封を促すこともできるため、各種お知らせが確実に届けられるだけでなく体験レッスン申し込みの後押しも効果的に行うことができます。既にブログやwebサイト等の自社メディアを持っている会社やお店にとって、LINE公式アカウントは大きな相乗効果が期待できることがよくわかります。
参考記事:LINE公式サイト 株式会社K Village Tokyoのライン活用事例
「お客様に選ばれ続ける」英語教室のLINE活用事例
東京都練馬区にある「いちょう通りランゲージ」では、園児から大人まで、語彙力やコミュニケーション能力、国際性を養うためのグループレッスンやマンツーマンレッスンなどを行なっています。
いちょう通りランゲージでは、主にお客様とのコミュニケーションツールとしてLINE公式アカウントの1:1チャット機能を活用しています。英語教室のお客様は40代〜50代のお客様が多く、当初は電話やメールでの問い合わせばかりでしたが、LINEでの問い合わせが徐々に増えてきているようです。LINEチャットであれば外出中などでもいつでもお客様からの問い合わせを確認することができるため反応が早くなり、しかも電話対応に手が取られて他の業務に支障が出るといったこともなくなるため、お客様満足度と生産性の向上に大きく役立っているそうです。
幼児向けの教室を利用している保護者に対しては、LINEチャットを使って授業の様子などを写真にとって送信することで、普段は目にすることのできないお子様の様子を見れると非常に好評です。また学習内容の相談や要望についても、1:1のコミュニケーションが取れることから問い合わせが届くことが多く、それら全ての問い合わせ窓口をLINEに集約することで業務の効率化が図れています。
教室を始めた当初は1人で授業やお客様対応など全て行なっていたため、お客様と中々都合が合わず問い合わせ対応がスムーズにいかないことも多々あったようですが、LINEであれば時間やタイミングの制約もなくコミュニケーションが図れるだけでなく、しっかりと考えて文章を送信することができるためミスコミュニケーションを避けることにも繋がっているようです。
とにかく保護者やお客様とのコミュニケーションが何より大事になる塾業界では、LINE公式アカウントが重要なコミュニケーションツールとして重宝されているようです。
参考記事:LINE公式サイト いちょう通りランゲージのライン活用事例
コロナ対策にも大活躍!市民プールでのLINE活用事例
兵庫県相生市で水泳や体操など各種教室を開いている「相生市温水プール コスモス」は、新規ユーザーの獲得やリピーターの育成を目指して、2020年からLINE公式アカウントを運用しています。相生市温水プールは、生後6カ月から90代まで幅広い年代の人々が様々な目的で訪れます。現在は市内外に約2000人の会員を抱えており、その大半が小中学生だといいます。
LINE公式アカウントではプールや体操教室などの開講情報に加え、各種イベントの告知などをメッセージ配信を活用し行なっています。2020年4月にコロナウイルス感染拡大を受け2ヶ月間の休館に至った際にも、休館情報をメッセージ配信で行ったことで確実に情報を届けることができ、間違って来館する人も出ず大きな混乱を避けられたといいます。
営業を再開した後も、これまで紙とペンで行っていた来館記録の管理も、接触機会をなるべく減らすためにとLINEチャットを活用して対応。来館した際には公式アカウントにフルネームをLINEチャットで送信してもらうことで来館記録の代わりとして機能させました。
今後のポストコロナの時代においても、LINE公式アカウントを活用した様々な取り組みを駆使し、子供向けの水泳教室の安全な運営を目指すとしていて、系列施設も含め更なる友達数の増加のため取り組みを続けています。
LINE公式アカウントの機能を上手に応用することで、本来のコミュニケーションツールとしての機能以上の効果を発揮させた事例です。
参考記事:LINE公式サイト 株式会社アクアティックのライン活用事例
まとめ
いかがでしたでしょうか?
基本的な機能の活用に加え、LINE公式アカウントを活用した画期的なサービスの開発、さらには感染症対策への応用など、様々な取り組みを見てもらえたのではないかと思います。今回ご紹介した事例のように、単純なコミュニケーションツールとしてだけでなく、「自社や社会の課題を解決するためのツールとしてLINE公式アカウントを活用する」といったような新たな可能性を模索していきながら、LINE公式アカウントの運用を進めていってもらえればと思います。