LINE公式アカウント[旧LINE@(ラインアット)]は、アカウント作成から運用まで基本無料で利用できるだけでなく、ビジネスで発生する様々な課題を解決してくれる非常に有能なサービスです。
定番の「メッセージ配信機能」・「チャット機能」だけでなく、独自のクーポンを作成・配信することができる「クーポン機能」や、来店回数や利用金額に応じて特典を付与し顧客の定着をサポートしてくれる「ショップカード機能」、動画やその他メディアと合わせ情報を自由に発信できる「タイムライン機能」など、豊富なサービス・機能があります。
「なんとなく便利そう、すごそうなのはわかるけど、実際本当に役に立つの?」
「色々機能がありすぎて、逆にどうやって活用すればいいか分からない・・・」
この記事ではそんなあなたの疑問に応え、「LINE公式アカウントの活用事例10選!」と称し、数ある実際の活用事例の中からいくつかの業種に分けて、上手にLINE公式アカウントを使いこなしている例をご紹介します!
あなたのビジネスに置き換えるとどんな風に活用できるのか、具体的にイメージを膨らませながら読んでいってくださいね!
飲料・食品・外食
メッセージ配信1時間で売上20万円!?
まず初めにご紹介するのは、埼玉県加須市にある長沼精肉店さんの事例です。
1949年の創業以来、地域密着型の精肉店として営業を続けている同店は、2017年12月からLINE公式アカウントを開設。以前からブログによる情報発信を行なっていた様ですが、LINEによるお店とお客様との双方向のコミュニケーションの機会が大切だと考え、LINE公式アカウントの運用を開始したとのこと。
長沼精肉店さんがLINE公式アカウントを使って取り組んだことは主に以下の3つでした。
・店頭での声かけやウェブサイトからの流入、LINE公式アカウントのプロフィールの充実、独自のクーポンやショップカードを利用して友だち追加を促す。
・LINEでメッセージを配信しテイクアウトに関する情報を届け、注文数増加を狙う。
・「長沼精肉店に聞きたいこと」というテーマでお客様から集めた質問に、LINEチャット機能で応えることで双方向コミュニケーションを叶える。
これらの取り組みによって、長沼精肉店さんのLINE公式アカウントは、約3年間で2,600人もの友だちを獲得することに成功。
2020年4月以降、コロナウイルスによる影響や店舗の改装工事等が重なり、実店舗での対面販売が難しくなった際には、ECショップとテイクアウトでの販売に注力することになりましたが、主婦層の生活サイクルに合わせ、AM8:00~AM9:00やPM10:00ごろに週1回のペースでメッセージを配信。ECショップで販売している商品や、土日限定のテイクアウト商品などの告知を行いました。
すると、100杯限定で予約を受け付けた限定メニューが、LINEメッセージ配信からわずか1時間で完売!
たったの1時間で売り上げにして約20万円を達成したこともあった様です。
クーポンやショップカードなどLINE公式アカウントならではの機能や、お客様との双方向コミュニケーションなどのLINEだからこそできることを駆使して、見事にビジネスを成功させている1例ですね!
参考記事:[LINE for business 公式サイト] 長沼精肉店のLINE活用事例
「ショップカード」でリピーター育成!
次にご紹介するのは、株式会社コンプリートサークルが運営し、主に広島・東京に展開するカフェチェーン「SUZU CAFE」です。
こちらのカフェは2019年11月にLINE公式アカウントを開設し、主にショップカードを有効活用してリピーター客を上手に獲得しています。
「SUZU CAFE」では、来店回数に応じてお客様のショップカードに1ptが付与され、5pt毎に特典が用意されています。個人で利用できる割引クーポンなどはもちろん、特典の中には「グループ全員にランチデザートサービス」などの複数人で利用できる太っ腹なクーポンもあります。
また、天候により来店客数が増減することを避けるため、雨の日にはショップカード付与ポイントを2ptに増やすなどの取り組みも行なっているため、友だち登録者の約半数ものお客様がショップカードを利用するリピーターになってくれている様です。
コロナウイルスへの対策についても、LINE公式アカウントの「リサーチ機能」を利用し、お客様にアンケートを実施。店舗に対するお客様の要望をヒアリングし、テイクアウトメニューの拡充や会計システムの非接触化など、LINEによるお客様とのコミュニケーションから店舗運営のヒントを得ていることも多い様です。
LINE公式アカウントの様々な機能を使えば、集客に限らず、お客様のニーズを正確に把握することもできてしまうことが分かりますね!
参考記事:[LINE for business 公式サイト] 「SUZU CAFE」のLINE活用事例
わずか1ヶ月で、地元の居酒屋がデリバリー対応!
新型コロナウイルスによる影響で特に大打撃を被ったのは「居酒屋・バー」などの業態でしょう。
鹿児島県鹿屋市で2店舗を経営する「いけのめだか 西原店」でも、2020年3月以降大きく売り上げが減少する状況に苦しんでいました。
同店はその打開策として2020年4月に、LINE公式アカウントを開設。LINE公式アカウントを活用したデリバリーサービスの導入に取り掛かりました。
店舗の半径2km圏内に、テイクアウトメニューとLINE公式アカウント友だち追加用QRコードを載せたチラシを配布。4月末までに合計600枚のチラシを配布したところ、そのチラシから70名を超える友だち追加が!
注文については原則LINEでの注文に限定。お客様はLINEチャットで、氏名・住所等の個人情報とメニュー・配達時間等の希望を送ることで注文ができ、店舗側は送られてきた情報をもとに注文を管理することができます。
電話注文と違い、テキストで繰り返し注文を確認することもできるので受注漏れを防げるだけでなく、お客様から注文先の位置情報を送ってもらうことで、分かりにくい住所などへも確実に商品を届けることが可能になる為、現在までトラブルは発生していないとのこと。
1ヶ月という短い期間で、ここまで安定したサービス環境が整えられたのも、「LINE公式アカウントならでは」という感じですね!
参考記事:[LINE for business 公式サイト] 「いけのめだか」のLINE活用事例
金融・保険・不動産
LINEを活用して、保険金の支払いをスムーズに!
熊本県山鹿市で損害保険の代理店を営む有限会社あいおい保険事務所は、2020年5月にLINE公式アカウントを開設しました。
あなたも事故や災害にあった際、保険金を請求した経験があるのではないでしょうか?
実際保険の請求には、損害状況を細かく報告したり確認に時間がかかったりするだけでなく、提出する書類や手続きも多く何かと面倒なものですよね。
そこであいおい会計事務所は、「災害時にこそ、LINEを生かして保険金支払いを円滑に」という目標を掲げ、災害や事故にあったユーザーとの連絡をLINEチャットで行うようにしました。
2020年9月、九州地方に直撃した台風10号で多くの家屋や住民が被害を受けましたが、あいおい会計事務所ではLINEチャットを通して、被災した家屋の状況を画像で確認したり、詳しい被害状況をヒアリングすることで、保険金請求の手続きを簡素化・迅速化することに成功しました。
その結果、2020年下半期には保険金支払いの期間が以前に比べ半分にまで短縮したそうです。
災害時だけでなく、車両保険の乗り換えの際にも車検証の画像をLINEで送ってもらうなどすることで、ユーザーがいつでも気軽に相談・請求ができ、代理店側も迅速かつ確実に対応することが可能になっており、お互いにとって非常に有益な環境が整えられていると感じます。
売り上げを上げる・集客を増やすだけでなく、ユーザー満足度を高めるという点においても、LINE公式アカウントは活躍している様ですね。
参考記事:[LINE for business 公式サイト] 「あいおい会計事務所」のLINE活用事例
賃貸物件の申し込みが丸ごとLINEで完結!?
株式会社縁蔵ホールディングスが運営する「お部屋探しのハートサポート」
同社は一風変わった広報スタイルをとっており、動画投稿サイトなどを通じてユーザーに興味を持ってもらえるようなコンテンツを配信し、そこからLINE公式アカウントの友だち追加に誘導することで、賃貸契約を検討するお客様を獲得している様です。
そのため比較的に広報経費を安く抑えることができるため、その分初期費用等を割安に設定し、ユーザー満足度を高めるビジネスモデルを構築しています。
この時点で既に上手にLINE公式アカウントを活用できている印象ですが、なんと「申し込みから契約までの手続きを全てLINEで完結できる」仕組みを作っているんです。
物件の希望条件等のヒアリングをLINEチャットで行い、それにあわせた物件の詳細情報も画像などを交え同じくLINEチャットで送信、などほぼ全ての手続きを、ユーザーとスタッフが顔を合わせることなく進めています。
実際不動産屋に相談に行くのも、仕事の合間を縫って訪れるユーザーにとっては大変な部分も多く、相談から契約まで何度も打ち合わせを重ねる賃貸契約において、気軽にいつでも連絡が取れるシステムは非常に魅力的ですよね!
「賃貸借契約における重要事項説明」についても、担当者がLINEビデオ通話機能を使ってユーザーとオンラインで行うなど、徹底した対応ぶり!
コロナ禍における非接触需要も満たされる、まさに理想的なシステムがLINEによって支えられている1例です。
参考記事:[LINE for business 公式サイト] 「お部屋探しのハートサポート」のLINE活用事例
人材・教育
LINEコミュニケーションで、退塾率が大幅削減!
千葉県内で3教室を展開する「ESOH個伸塾」では、2018年にLINE公式アカウントを開設しました。
小学〜高校まで計200人もの生徒が在籍する同塾では、これまで電話やメールが主流だった保護者・生徒との連絡を、LINEチャット機能を使って行うことに。
電話やメールに比べて、お互いが気軽に利用しやすいLINEだからこそ、保護者や生徒とこれまで以上により親密にコミュニケーションが図れるようになったようです。
生徒からいつでも質問を受け付けたり、各種テストなどの結果報告等もLINEで即座に確認することができます。生徒自身も、普段から使い慣れているLINEでのやりとりということもあり、対面や電話よりよりフラットにコミュニケーションが取れると非常に好評のようです。
保護者についても、いつでも先生と直接お話ができたり要望や質問を投げかけることができるので、子供を預ける立場としてもとっても安心できる上に、急なお休みの際の振替についても全てLINEチャットで完結できるため、心理的負担も和らぎます。
また、コロナ禍への対応としてオンライン授業を導入する際にも、詳細事項の説明やzoomへの移行など、スムーズに満遍なく案内することができ、緊急時対応についても備えが万全な状態を整えられています。
これらLINEを活用したきめ細やかな対応・指導の成果があって、LINE公式アカウントを開設してからの2年間で、退塾率は28%も減少したといいます。
個別対応が重要視される昨今の塾業界においては、LINE公式アカウントはヒーローとも言える存在かもしれませんね!
参考記事:[LINE for business 公式サイト] 「ESOH学習塾」のLINE活用事例
バイト応募件数80%増!LINEリッチメニューがものすごい!
株式会社リクルートジョブズが運営する求人サービス「タウンワーク」
誰もが知る大手サービスですが、実はこのタウンワークでもLINE公式アカウントが活用されています。
LINEに限らず、様々なSNSやプラットフォームを活用してきた同社ですが、LINE公式アカウントの運用については特に「リッチメニュー」に注目しました。
「LINEリッチメニュー」とは、ユーザーのLINEチャット画面のキーボード部分に表示されるメニューバーのことで、設定次第でショートカット機能などの便利な使い方ができます。
実際にタウンワークのLINE公式アカウントを友だち追加してみたところ、チャット画面はこんなに華やかに作られていました!
「住んでいる地域をタップしてください」となっている部分が、まさにLINEリッチメニューの部分で、ここで任意のボタンをタップすると自動的にチャットが送信され、簡単に自分の知りたい情報に辿り着くことができるんです。
ちなみに都道府県を選択した後の画面がこんな感じです!ここで希望の条件を選択すると、タウンワークの公式サイトorアプリに直接アクセスできるようになっていてとにかく便利です!
このようにLINEリッチメニューは高度な設定を施すことも可能で、利用するユーザーも文字を打つ必要もなくやりとりできるので、問い合わせしやすいですよね!
実際このようにリッチメニューを充実させたところ、リッチメニュー経由のアルバイト応募件数が約80%も増えたそうです。
他にもAIチャット機能を使って、公式キャラクターとの会話形式で仕事探しができるサービスを用意するなど、LINE公式アカウントをこれでもかと使いこなしているので、気になる方は友だち追加してみて実際に使ってみると面白いかもしれませんよ!
参考記事:[LINE for business 公式サイト] 「タウンワーク」のLINE活用事例
まとめ
今回はいくつかの業種に分けてLINE公式アカウントの活用事例を見ていきました。
クーポンやショップカードなど集客に役立つ機能はもちろんのこと、LINEならではのコミュニケーションの手軽さや迅速さ、さらには1つの機能を徹底的に充実させてユーザー満足度を高めるなど、色々な活用の仕方を見て頂けたと思います。
業種・サービス問わず、どんなビジネスにも応用可能でかつ手軽なLINE公式アカウント。
あなたも今日紹介した事例のような成功体験ができるよう、当サイトではこれからも引き続きお役立ち情報を発信していきます!